懐古的呑み屋保存委員会会長(自称)からのお願い
私ね、いきつけの店があったの。過去形で話し始めるのでお分かりの方もいるかもだけど、悲しいお話よ。ハンカチ必須よ(嘘です)
そのお店は味があるお店でね、雰囲気の味だけじゃなく料理の味はもちろん美味しかったんだけど、外までモクモク煙はもれてて、外に向けた換気扇はホルモンの油が少しずつ年輪のように蓄積されたのかしらね?なんか小さいつららみたいになってて、元は青色だったのかなーこの換気扇っていうのがかろうじて確認できるみたいなお店。
でもその煙が良い香りで、前を通るたびにまた行かなきゃって思いにさせられてたのよ。
※スケッチブックの端っこまで写真撮っちゃってるわ。無視でお願いね
外がそんなだからもちろん中は2人で行ったら前の人見えないぐらいのモクモク具合で。霧の日運転注意ぐらいの、すごい濃霧なお店だったの。
他の席なんて確認できないから、お忍びの人だって安心だったのよ(そんな人いたかはしらないけどw)
七輪で焼くんだけど、換気扇はお店の入り口の(元)青い換気扇一個だからお店中がモックモクで、そのお店に行く時は行ったらすぐに洗濯できるようなラフな格好か、匂いがつかないように、ゴミ袋を着るといい、鞄は必ず袋でつつめ!みたいな注意書きが食べログに書かれちゃうぐらいのすごさって言えば理解してもらえるかしら?
テーブルだって毎日清潔にしてはいるんだろうけど、どうしてもちょっと脂っこさは多少のこっちゃっているし、店員さんも、食べ終わったらもう帰ったら?の圧力すごいし居心地よくないって人もいるかもしれないけど、私はそういうの含めて全部好きだったのよ。
その1つ1つ全てがこのお店の良さを構成してた一員だったの。
多分そういう人は多かったと思うのよ。だってそれが証拠にかなり人気店で、毎日オープンから売り切れるまでずっと待ちの人がいるぐらいだったから。
なのに、なのによ!(ハンカチの準備はいい?←いや、いりません!)
改装後もう全く違うお店になっていたわ(涙)
改装って張り紙がしてあったのを見た時から嫌な予感はしてたのよ。
そりゃ入り口のドアだってこれ、もう身長175センチ超えたら屈まないと多分入れないし、体重も80キロ超えたら横向かないとアウトかもしれないっていう狭いドアだし、トタンでできた外装は耐震性はなくて危険だったのかもしれない。もしかしたら雨漏りだってしてたのかも。しててもなんの不思議もない作りだったから。
けど、大事な事だからもう一回いうけど、それもこれも含めて全部好きだったのよ。その店。
改装後は好きだったあの人はもうそこにはいなかったわ。
わーお!最新のガスのテーブルはめ込み式の焼くやつ!ビールのグラスがなんかシャレオツになってる!煙をすいこむダクトが各テーブルに設置されててもうモクモクしてない!奇麗な服でいっても安心安全!
。。。。
ちがうの!ちがうのよ!!なぜよ。。。
良いところも悪いところ(私は悪いとは思ってなかったけど)も含め全部好きだったのに。分かってるのよ。お店が、善かれと思って改装したってことも。
でもね、変わってしまったわ。見た目も味も。
接客も丁寧になったけど、もうマニュアル通りって感じになってしまったわ。
人間の接客だったのがロボットになった感じよ。
まーわるーまーわるーよ時代ぃーはまわるー♫
人間も同じだと思うの。欠点が逆を言えば他の人にはない魅力みたいなとこあるじゃない実際。個性よ個性。
もうコピペみたいなお店はいらないの。私はそこに行かないと食べられない、経験できないっていうお店にいきたいの。
レトロなお店の店主さん、お願いだから改装する時はよく考えて。
((結論))
欠点も個性!その全ての構成要素が全体の良さを絶妙なバランスで作っている!流行っている店の改装はよく考えてお願いします本当にっ!